これ見よがしの割にはキマってない画面ばかりだったので、この監督の高が知れたという意味では僕にとって有意義な１本でした。
ユーモアが無いというかズレているいうか…この作品の企画自体がそもそも退屈だ。
視覚的なドラマが弱すぎるんじゃないかな。冒頭の密室で屁をこいたから窓を開けようとか、屋上から見下ろしてくる子のスカートの中とか、それくらいしか視覚情報だけで分かるドラマってのが思い出せない。
見た目では意味がわからんからって、台詞を注意深く聴いても意味が解りにくい。意味を把握できたところで退屈なのは変わらないだろうけども。
原画や色や光は悪くないからスタッフ力は水準以上はあるのだろうけど、企画が糞なので台無し。
同じく謎の意味がよくわからん系の作品としてTV版のエヴァがあるけど、エヴァは間が面白かった。
この作品は間がつまらない。飛び飛びで置いてけぼりにするって狙い自体が駄目とは僕は思わないけど、それをした結果べつに何も発生してないってのが退屈。
そういうキャラだから！という狙いなのは分かるけども、千葉繁の声と工場住まいの少女の演技が聴覚情報として終始不愉快で仕方なかった。
