くろきつ

マッシブ・タレントのくろきつのレビュー・感想・評価

マッシブ・タレント(2022年製作の映画)
5.0
史上最高の名優ニコラス・ケイジ完全復活!

崖っぷちに立たされた俳優ニコラス・ケイジのもとに参加するだけで100万ドルのオファーが届く。オファーしたのはケイジの熱狂的なファンの大富豪だった。その彼と打ち解け合い仲を深めたケイジだったが、突如CIAが現れ誘拐事件の捜査に協力するはめになってしまう…。

ニコラス・ケイジファンとしては最高の作品。映画の随所に散りばめられたニコラス・ケイジ愛に感動。近頃はB級映画などにばかり出演していたケイジだったが、この映画は正真正銘の傑作だった。ジャンルとしては、ケイジコメディといったところだろうか。派手なアクションはそこまでなくて、ケイジのばかばかしさ全開のどたばた救出劇だった。ケイジの大ファンの大富豪との会話が異常に面白くて、ニコラス・ケイジのことを知っていればいるほど面白く感じると思う。そんなエンターテインメント映画である一方、この映画はケイジにとっての人生のターニングポイントとなる映画だと思う。この映画ではケイジの過去を語るようなシーンが多々あり、オープニングも「コン・エアー」のシーンから始まる。この映画で登場するケイジの全盛期のころを引きずっているという設定はきっと現実のケイジもそうだったのだと思う。自分の人生を映画に含める、この映画では自分を主演にするという方法で、その引きずっていた栄光たちを両胸に抱きしめ、そして新たな道へと踏み出しているのだと思う。ケイジのこれからの活躍が楽しみになる映画だった。ケイジはこれからも前線で活躍する最高の俳優であり続けると思う。人生を終える最期のときまで、劇中で登場人物が話していたように、人々の人生を明るく照らしてくれると思う。そう私はニコラス・ケイジの大ファンとして願っている。

ちなみに私の最近のお気に入りニコラス・ケイジ映画は「バーディ」「ドッグ・イート・ドッグ」「PIG」です。新作の「レンフィールド」がやっと日本に来たと思ったら劇場公開無しで配信リリースなことにがっかりしてる。でもまだまだ新作でケイジを観ることはできる。11月10日全米公開A24でアリ・アスター監督がプロデューサーを務めるホラーコメディ映画「Dream Scenario(原題)」が楽しみすぎて渡米しようかと思ってる。

「パディントン2」観てみようかな…。
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