これは当然の如く良かったなぁ。辛さが多いけど。
第二次世界大戦下、迫害の対象とされたユダヤ人の1人のピアニストの物語。
今回の主人公は強制収容所を逃れたという点で他のナチス映画と違う展開なので新鮮。ただ、収容所を逃れたとしても地獄なことには変わりない。
状況が好転することを願ってもひたすらに下り坂。もう底についたと思っても落とし穴の様に生活が荒んでいく様を見るのは辛い。
ピアノが弾きたくても弾けない。音を鳴らすことはこんなに躊躇われるものなのかと。
最終的には手を差し伸べてくれる人も現れて救われる展開だけど、その人の最後はエンドロールで語られるがやるせない。このやるせなさが戦場のピアニストに込められたメッセージなのかと思う。