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戦場のピアニストのtAeKoのレビュー・感想・評価

戦場のピアニスト(2002年製作の映画)
5.0
本当に心がボロボロになる位の状況。周りでは何も罪のない人が人に晒し者にされながら殺され、まるでもの以下の、ひどく憎いものの対象にされ、
次第に訳も分からずお互いが支配する方とされる方になっていく。自分の役を演じるようになる。
食べ物のために理性を忘れ、地べたに落ちたものを舌で舐めまわす。小さい子供は、なんで生まれてきたのか分からなくなるような残酷さ。
キャラメル1つを高く買い、家族で6等分する。こんな状況なら死んだほうがマシだと思った。こんなのなら生きていたくない。
家族とバラバラにさせられて、生きて帰れない列車に乗り、辛すぎた。
こうやってどん底を知ることは大切。実際には体験しないことだから、こうして一時的にそこにつかることで、わかるものがある。今の自分がどれだけ不自由のない生活なのかも。


この映画を見て、こんな状況なら心なんて失うと思った。これ以上痛みを感じないために。これ以上、愛する人を失わないために、愛を感じるのもやめると思った。
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