日本放送55周年ということで劇場公開された本作。
女性エージェント、ペネロープの活躍を中心にした3つのエピソードで構成されていますが、当時の音声ドラマが入ったレコードが残っていて、それを元に映像化したという経過が面白いし、昔と同じ技法で作り上げたというスタッフの想いが感じられるのはとてもいい。
所謂スーパーマリオネーションという撮影技法は、今見ても凄いし、時代を経たことでなんとも言えない味が加わった気がします。
特撮的に細かなギミックであったり、セットの作りであったり、或いは爆発シーンであったりと、楽しいところの再現度も高い。再現度が高すぎて、昔の映像との区別がつきません（笑）。
とは言えストーリーは古い展開とノリなので、正直なところ凡庸、というか退屈。
スクリーンでスーパーマリオネーションを堪能するという目的以外に楽しめるところはあまりないかも。
今では色々と苦情が出そうな当時の時代背景ならではのキャラ設定を観るのも、楽しみ方の一つかもしれませんが、やっぱりストーリーがこれではなかなかに厳しいものがあるといった感じでしょうか。
