このレビューはネタバレを含みます
season1のポストヒューマン関連の事項だけに絞られて整理されており、コンパクトだ。単純にエピソード順に繋げているわけではなく、日本にいるポストヒューマン因子を持つ3人を同時並行で捜査しているように見え、違和感がない編集で良いと思う。ポストヒューマン関連はseason2に確実に関わるところであるし、season2の予告らしき映像も観れるので、鑑賞前にサクッとおさらいしたいならうってつけだろう。
ただ、裏を返せば、ポストヒューマン関連ではないところは省略されている。例えば、世界同時デフォルト（作中の世界同時恐慌）とそれによる市井の人々への影響が分かる7話『PIE IN THE SKY /はじめての銀行強盗』、トグサの活躍が描かれる8話『ASSEMBLE /トグサの死によってもたらされる事象』などだ。また、3話『MARVERICK / 作戦行動中行方不明』や4話『SACRIFICIAL PAWN / 分界よりの使者』でトグサが少佐たちを探し出すところがかなり編集されており、カットされたところからトグサの懊悩や苦労と努力が伺え個人的に気に入っていたので、残念だ。映画作品として尺を抑えるためにポイントを抑えた編集は必要であると理解はしながらも、キャラクターの深掘りがなされるこれらのエピソードが好きな私にとっては、少し寂しさを覚えた。
