生命のエネルギーが、衝撃がすさまじい。
1本の銛で、昔ながらの方法で漁を続け、村人全員を飢えから守るために命をかけている人たち。捕った鯨は、皮も骨も脳の油までも、すべて使う。年間10頭漁れれば生ていけるという。
わたしたちは、ほとんど苦労もなく食べ物を口にすることのできる環境にいる。そして、安定に食糧を得るために行ってきたあらゆることが、地球を壊そうとしている。
本来、食べることは生きること。とても神聖なことなのだと、改めて思い知った。
人間と鯨の命の証を、こんな迫力ある映像で残してくださったことに、畏敬の念を抱く。30年も通い続け、撮る側も命懸けだからこその映画なのだろう。
