KOTAYOSHIDA

刑事グロム vs 粛正の疫病ドクターのKOTAYOSHIDAのレビュー・感想・評価

3.5
Netflixの掘り出し物と言えば掘り出し物。ロシア産「荒くれ刑事大暴走」アクション映画。変な作品ばっかプッシュしてる暇があればNetflixはこういう映画をちゃんと推した方が良いと思う。

内容はいわゆるザッツ荒くれ刑事もので、主人公のグロムは犯人逮捕の為なら手段を選ばず、街が破壊されることすら厭わない、事件を解決はするものの毎回クビを迫られるような粗暴な刑事。そんなグロムがとある殺人事件の現場に出くわしてしまいその犯人を追うが...といった内容で、まぁあるっちゃある。あるっちゃある内容だけどロシア産というだけで何故かフレッシュに観れてしまう。街並みもリッチだしね。不思議だね。

例えば最初に出てくる変なマスクを被った強盗団のビジュアルや、ペストマスクを被ったいかにもなビジュアルの本作のメインヴィラン「粛清ドクター」など、プロダクトデザインはかなりキャッチー。主人公の"粗暴な刑事"や、"配属されたばっかりでいきなりその刑事と組まされてしまう新人"、"主人公と対立することになる恐れ知らずの女性ジャーナリスト"など、主要キャラクターの造形もかなりキャッチー。アクションもカッコいい。総じてかなり良い感じなんですよ。

ただなんか長い。展開が若干多い。「粛清ドクターの正体」というネタバレが中盤に来てしまうというので余計にそこからの展開がかなり長く感じツ。実際は2時間ちょいなんだけどやっぱ体感長く感じる。これだったら前半でグロムの日常とか、両津勘吉的な粗野エピソードとか、そういう人物描写に尺を使って欲しかったかもしれない。というかよく調べたらコミック原作らしいので、やっぱりドラマ向きの話では?

と色々ありますが、邦題からどうしようもないB級感が出てしまっているのだけど、それなりの良作。観て損は無い、いや損はあるかも。とにかく荒くれ刑事アクションを欲している人にはお勧めです。
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