ただのつづり

流浪の月のただのつづりのネタバレレビュー・内容・結末

流浪の月(2022年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

DVを受けた更紗が文のカフェで「文に償わなきゃいけない、土下座もする、死ねって言われたら死ぬ」というようなことを言った場面で涙が出た。
文と一緒にいたいけれど、一緒にいると文が悪者になってしまうという更紗の中の葛藤が切なかった。ふたりにはどこか遠くの俗世間から離れたところで幸せに過ごしてほしい。

「佐伯文」であることが彼女にバレて「私と一度もしなかったのは小さい子が好きだから?」と訊かれた時、文も彼女を大切にしようとしていたのに本当のことを隠して自分だけ悪者になろうとする文の答えがつらかった。
大人になって恋愛をするとなるとどうしても体の関係が必要とされてしまうのが不思議で嫌で、だからこそそういうものを求めず純粋に愛せる関係の人がいてほしかったのかなぁ…と思った。

P.S.
前髪を流してる広瀬すずさんめちゃくちゃ可愛い綺麗!松坂桃李さんの顔・声・喉仏・手・上半身 最高!
もちろん演技も良くて役にピッタリでした!!!


[追記6/2]
原作も面白くてあっという間に読み終えました。更紗の両親や文の内面、谷さんのことなど映画では描かれなかったところが明らかになり、この作品が一層好きになりました。広瀬すずさんが演じる更紗の「アンニュイ」な雰囲気や「作り笑い」、文の心の動きを言葉ではなく声や表情、態度だけで表現しきった松坂桃李さん、本当に素晴らしかったです。