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流浪の月のSoulFoodKitchenのレビュー・感想・評価

流浪の月(2022年製作の映画)
4.0

切なくも儚い道行の恋の物語。
その先行きは誰にも理解されない、祝福もされない、どころか非難される事も本人達もわかってる。
けれど自らの選んだ険しい道を歩く決心をした2人。

撮影が素晴らしい。
松本に降る雨の情景。
まるで世間の垢を洗い流す様な清らかな雨。
そして黄昏時の夕焼け。
美しくも儚くて短い時の象徴。
祝福と言う代償を伴わない愛。
愛と言うには幼くも初々しい。
大人でも無い子供でも無い稚拙で不器用で危うさしか感じない生の姿がある。
お互いが他の誰でも無い掛け替えの無い相手との二人だけの世界で生きていく。

静かだけど心が清められる想いがする傑作です。
今年、心に残る邦画が見たいなら見て欲しい映画ですネ。
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