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流浪の月のayapanのレビュー・感想・評価

流浪の月(2022年製作の映画)
4.0
更紗は自分を、そこまでかわいそうな人ではないと何度も言うけど、世間の目はその言葉を真に受けない。
彼氏のリョウ君は、自分の都合いいようにしか更紗を見ないし、物事の本質を見抜いてる人はなかなかいない。
いろんな誤解があって、でも10歳女児を家に連れてきて何日も帰さなかった状況だけでは、犯罪者になってしまうよね…。

原作既読。もちろん端折られた場面はあれど、丁寧に映像化してて、心情を煽ってくる音楽も私は引き込まれた。
なんといっても役者のすばらしさ。
広瀬すずもちょっとした表情も作りこんでたな。(眉毛をかすかにぴくつかせたり!)
松坂桃李はほんとにカメレオンですね、陽も陰もハマる。役作りのためにだいぶ痩せたみたいだし、なんでもやれる役者だなーって。(ラジオでは遊戯王語ってる桃李が面白くて大好き)
横浜流星にこの嫌な役どころ配役したのも、これまた良き。サイコ感ある嫌な奴、すごいうまかった。この彼氏もだいぶ闇ある人間ですよね。

原作読んでから時間が経ちすぎて、文の病気のくだりを思い出せなかったんだけど、
成長が止まる、なんかの病が原因で、大人の女性への感情がうまく持てないってことなのね。

映像的にも暗い画面が続き、内容的にも重い映画でした。


2024年58本目
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