無幸家歌男

バトル・ロワイアル 特別篇の無幸家歌男のレビュー・感想・評価

3.7
深作欣二監督の上映当時かなり色々の意味で話題になった(気がする)映画
(当時、小学生だった気が)
初めて藤原竜也を認識した映画。


よく、ただのグロ好きが好きな映画と言われますが、
正直このグロがあるからこそ、伝えたいメッセージがより強く伝わるのだと思っています。

ある一つの国が壊れた。
経済も崩壊し、失業率もかなり高くなっていた。
「大人は子供を恐怖支配により、権威を復活させる」ために新世紀教育改革法(通称:BR法)を制定、
毎年中学3年の1クラスをピックアップし、子供同士で殺し合いをさせた。
最後に生き残った一人をもとの生活に戻してあげると約束し…。

当初何が起こっているかわからず全員困惑するが、段々と現実を受け入れ始める。
現状を受け入れクラスメイトを殺すもの、騙し生き残ろうとするもの、殺す勇気が持てず現実に絶望し自殺するもの、様々な人間が登場します。
主人公は親友が恋心を抱いていたヒロインをこの現実から救うべく、なぞの転校生とともに生き残る決意をする。


この作品は、映画の最後に出るメッセージ「走れ。」ただこれを伝える映画だと思います。

青少年に対しては、社会・大人からの様々な圧力があるこの世で、傷つき・騙されてもなお、
ただただ前を見てがむしゃらに走れということを伝えていると思います。

大人たちに対しては、大人たちからの理不尽に対してこれだけ子供たちの心は傷ついていると社会に訴えているのだと思います。

青少年へメッセージがメインなのに、グロがあるのでR-15指定で観ることができない、何とも難しい作品。
そして、今考えるとかなり豪華なキャスト達。
無幸家歌男

無幸家歌男