このレビューはネタバレを含みます
ただ真っ当に生きる、ということ、それができることの幸せを噛み締める。不条理ゆえにそれが許されない人たちもいる。そういう意味で、途中、『ムーンライト』を思い出した。
なんらかの理由で制度からこぼれ落ちてしまった人たちを、制度で対処した結果。本当につらい。そんな人たちがたくさんいることを知らしめられた。エンディングで、アントニオたちの家族のその後が知らされないことで、この物語が現在進行形であることがまざまざと見せつけられた。
パーシーの話す「スイレン」の意味。日本語字幕で「根」と訳されていたものは「ルーツ」ということ?アントニオの母の記憶を肯定するものすごく強い言葉だったのかも。ここをはじめ、部分的にでももう一度観たい箇所がいくつか。(キャシーの歌の歌詞とか)
ベトナム難民家族・コミュニティも出てきて、アメリカのアジア系移民社会が多層的に描かれてもいた。