乙一の味がする!ーーと思ったら本当に乙一が書いていた。ゴーストの話ではあるがホラーよりかは切ない系の物語。
眩いソラに、深い水底のような大地、線の細い今にも空間に溶けてしまいそうなキャラクターデザイン。 これらの表現が切ないストーリーにマッチしていてグッとくる。
映画は40分程しかないが、その中に各登場人物の死と生が凝縮されているので物足りなさは感じず綺麗にまとまっているという印象。
逆に言うと綺麗にまとまりすぎて良くも悪くも短編小説読んだ後みたいな気分になる。
誰かと一緒に観るより、ひとりぼっちの夜に見る線香花火みたいな映画である。