善い人間の善い行い。正しい平和の在り方とは。
世界が過去、最も核戦争に近づいた事件の一つ「キューバ危機」を扱ったポリティカル・サスペンス。
膨大な情報量にもかかわらず145分があっという間です。主にアメリカ側、キューバ危機でケネディ陣営が立ち上げたEXCOMの悪戦苦闘に満ちた13日間が描かれています。脚本が比較的丁寧かつ非常にテンポがいいので、キューバ危機や冷戦について疎い人間でも、安心して鑑賞できる親切仕様となっている点がgoodでしょう。キレのある演出やカメラワークが時折挟み込まれ観客を飽きさせませんし、これでもかというくらい当時の緊張を物語ってくれます。
尺の長い作品ですが、非常にうまくまとまった実録映画なので大学の講義での教材などにもってこいな作品だと思います。後味もよく、ラストは静かに涙できる逸品です。久々に「良い」映画を観ることができました。