城井

私はいったい、何と闘っているのかの城井のレビュー・感想・評価

4.7
市井の人の日常を切り取ったハートフルな2時間。ものすごく派手なことは起こらないからこそ、共感できるポイントが沢山ある。不器用だし、カッコつけようとしてもうまく行かない春男が愛おしい。
映像作品って、積極的にモノローグを入れようとしない印象があるけれど、今作ではモノローグがあるから春男に寄り添えて共感できる。何か一つでも、みんな絶対、春男と同じように感じた経験あるはず。「分かりみ」の結集。だからこそ、春男が立ち向かう姿に何度も励まされるんだよね。
仕事編と家族編にシーンを二分出来て、どっちのチームも登場人物が憎めない可愛さなのよね。
スーパー編の高井さん役がファーストサマーウイカさんなんだけど、下手するとエンドロールまで出てること忘れちゃうくらい、高井役がフィットしてる。伊集院さんの出方もオイシイよなぁw
家族編は、なんやかんや春男パパが家族みんなから好かれているってことが、最高にハッピー。一家の大黒柱として、春男が、ちゃんと頼られているのって良いよなぁ。かっこつかないことも含めて、それがパパ、って言えるのは愛。息子役の小山くんが、最強に憎らし可愛い(笑)。
終盤の律子ママとのロマンスシーンは、落涙必至なのでハンカチ必携です!

立ったフラグを全て回収するということだけが、映画(作り物)だけど、それ以外、自然すぎる市井の人の日常で、愛おしい。

HP(https://nanitata-movie.jp)のStoryの第一文が
「伊澤春男・45歳は、地元に愛されるスーパー”ウメヤ”の万年主任」
なんだけど、
安田顕(47歳)は北海道を愛し北海道に愛されるTEAM NACSのサブリーダー
みたいに思えてくるんだよなぁ。
一方は勤続25年、もう一方は結成25年だし。
城井

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