まっつん

ブレードランナー ファイナル・カットのまっつんのレビュー・感想・評価

4.7
近々続編が製作されるということで期待半分、不安半分で久しぶりに見直してみました。

もう言わずと知れたSF映画の金字塔ですよね。現在までのSF映画に最も大きな影響を与えた超名作です。何がそんなに大きな影響を与えたかっていったらやはりその未来観ですよね。非常に退廃的でディストピア的。地球に住んでる時点で負け組ってことですからね。さらには非常に雑多でアジアンテイストな街並みも当時としてはあまりに斬新だったそうです。

これだけ後世に大きな影響を与えながらも公開当時は大コケだったそうです。ひとつには世界観が時代を先取りしすぎていたということがありました。そして映画としてフィルムノワールということであまりに大人の映画だったんですよね。その後何年かたってカルト化していって現在の「SF映画の金字塔」という評価が確立されたという。

そしてブレードランナーを語る上で欠かせないのはバージョン問題ですね。現在ブレードランナーには5つのバージョンが存在していてですね、全ての原因はリドリースコットが劇場公開版に納得していないということなんですね。彼的にはナレーションはいれたくなかったらしいんですが色々なしがらみで入れざるを得ないことに。さらには取って付けたようなハッピーエンドシーンがあったりと話を聞けばそりゃ納得しないわという出来。

しかしこのバージョン違い問題はかなり根が深くてリアルタイムで観た人だと劇場公開版がいいって言ってる人もいたりして非常に賛否が分かれまくっております。しかもバージョンによってはストーリー自体が非常に大きく変わっているわけです。これが有名なデッカード、レプリカント問題ですね。個人的にはやはりこのファイナルカット版がベストかなとは思います。