MASAYA

ブレードランナー ファイナル・カットのMASAYAのレビュー・感想・評価

3.6
スコア2.0→3.6

前回は地上波でやっていた1982年のオリジナル版でした。

そして今回は『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』を読了した上で、丸の内ピカデリーの爆音映画祭にて鑑賞。

やはり地のストーリーが頭に入っていると背景的なことも理解した上での鑑賞となったので前回よりも大いに楽しむことができたと思います。
デッカードがどんな気持ちでネクサス6型を処理しているのかというところまで思い巡らしながら一つ一つのシーンを観てみると、非常に深い時間になった気がします。

また、近未来的の頽廃的な地球という舞台設定や世界観なども大きなスクリーンで観ると、惹き付けられるものがありました。

けれども『2001年宇宙の旅』の時のように、
映画→原作→映画
という過程を経たにも関わらず、2001ほどの感動を得られなかったというのもまた事実です。

というのも2001では映画における半分以上の空白を原作が埋めてくれたという感覚がありましたが、本作では、その埋まりが少なかったのと、それは良しとした上でも作品自体が原作以上だったという印象を受けなかったからです。

とはいえ、今回の鑑賞によって『ブレードランナー』という作品が苦手ではなくなったこと、オリジナル版とファイナルカット版の比較ができるようになったことなどを考慮すると、総じて満足度の高い鑑賞となりました。

個人的にはオリジナル版の方が好きなような気がします。
わずかにですが。


2017.10.17
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