けん

最後の決闘裁判のけんのレビュー・感想・評価

最後の決闘裁判(2021年製作の映画)
2.5
監督 リドリー・スコット

この映画を一言で言うなら、登場人物みんなアホ。

DV気味の旦那
流されまくる妻
ヤリチンのヤサ男
嫁に冷たい姑
乱行好きな主君
友達を裏切るバカ女
裁判でセカンドレイプしまくるおっさん
殺し合いに興奮しまくる国王と民衆
などなど

700年前だから、日本で言えば鎌倉時代くらいか。
まだ日本でも世界でも、野蛮な時代だったんだろう。エンタメも少ないから、決闘とか公開処刑が、最高に興奮するコンテンツだったのかもしれない。日本で言えば、市中引き回しの刑とか、さらし首みたいなヤツだね。

サウジアラビアに行った時、街中で、自分の足元にちょっとした穴があったから、これなんですか?って聞いたら、公開処刑の時に血を流す穴です。って説明を聞いて、血の気が引いたの思い出してしまったんだ。

決闘裁判って、裁判しても真相は闇の中の場合、神のみぞ知ってるから、決闘して死んだヤツは罪人、殺したヤツはヒーローって理不尽すぎる裁判。そして、強姦を訴えた嫁の旦那が死んだ場合は、その嫁は30分くらい生きたままこんがり焼かれてしまう。

なんて、おぞましい、、

そういう時代を監督が監督だけに、作り込まれた絵で、重厚感ある作風に仕上がってる。

でも、登場人物に誰も感情移入できないから、観客は傍観者としてストーリーを眺めて行く。

監督が、そういう時代も史実としてあったんだよって残したいと思って作ったんなら、この映画は成功と言えるかもしれない。

良かったことと言えば、Tジョイ横浜のシアター1を、観客1人で観れたこと。まさにホームシアター状態。シアター1は、席がそれぞれ独立していて、隣の客と肘乗せを取り合うことがない。でも、たった1人だから、まったく関係無かったけどね。
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