けんさんの映画レビュー・感想・評価

けん

けん

映画(290)
ドラマ(0)
アニメ(0)

父と僕の終わらない歌(2025年製作の映画)

3.6

監督 小泉徳宏(線は、僕を描く)

親の認知症って子供にとっては覚悟がいる。

物忘れどころか、急に人が変わったように怒りっぽくなったり、疑い深くなったり、予想できないトンデモ行動に出たり、そして立派
>>続きを読む

F1®/エフワン(2025年製作の映画)

4.0

監督 ジョセフ・コシンスキー(トップガンマーヴェリック)
脚本 アーレン・クルーガー(トップガンマーヴェリック)

F1ドライバーの緊張感やスピード感を、観客がドライバー視点で迫力満点で追体験できるよ
>>続きを読む

でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男(2025年製作の映画)

4.0

監督 三池崇史(土竜の唄)
脚本 森ハヤシ(サンドランド)

2003年朝日新聞が報じ、続いて週刊文春が報じた福岡市西区の小学校で起きた出来事を題材にしている作品なんだ。真実に基づく、真実を疑う物語と
>>続きを読む

秘顔-ひがん-(2024年製作の映画)

3.8

監督 キム・デウ

ちょっと拍子抜けするくらいにとんとん拍子で話は展開してゆくけど、おおっそっちに転がるんだと驚かされたりはするんだ。僕としては、もうちょと駆け引きがあってくれた方が見応えがあったと思
>>続きを読む

フロントライン(2025年製作の映画)

4.1

監督 関根光才

この作品はヒーロー達の物語だけど、わかりやすいヒーロー像としては描いていない。混沌の中で葛藤しながら、それでも前に進もうとする姿にリアルな人間の強さを感じたんだ。現場で戦っていた人達
>>続きを読む

今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は(2025年製作の映画)

3.9

監督・脚本 大丸明子(私をくいとめて)

伊東蒼の長い独白のシーンが心に突き刺ささったよ。

不器用で繊細で他人のことを表層的にしか見ることができない、いわゆるフツーで平凡な大学生男子の日常が、作品の
>>続きを読む

国宝(2025年製作の映画)

4.3

監督 李相日(悪人)
脚本 奥寺佐渡子(八日目の蝉)

感動というよりただただ圧倒された。

芸に生きることだけが己の存在証明、そんな狂気すれすれの信念を、主演2人が圧巻の身体表現で歌舞伎の動きや仕草
>>続きを読む

カウントダウン(2024年製作の映画)

3.0

監督 アンソニー・プン

実際にブラジルで起きた盗難された産業廃棄物から起きた被曝事故、大規模火災に立ち向かう海猿的に熱い消防隊員、そこに熱帯低気圧がせまって放射能を香港中に撒き散らしちゃうかもしれな
>>続きを読む

デコチンDECO-CHIN(2025年製作の映画)

4.0

監督・脚本 島田角栄

この時代にコンプラに堂々と唾ぶっかけている。原作を映像化してくれたクリエイター達に拍手を贈りたい。

中島らもが52歳で亡くなる直前に書いた短編小説が原作。中島らもと言えば、テ
>>続きを読む

ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング(2025年製作の映画)

3.3

監督・脚本
クリストファー・マッカリー

衰え知らずのトム。今回の最大の見どころの飛んでる飛行機でのアクションもバケモノ級のフィジカルを魅せてくれるんだ。

しかし30年続くシリーズの最終回としてはこ
>>続きを読む

パリピ孔明 THE MOVIE(2025年製作の映画)

3.3

監督 渋江修平(MVとかCMとか創ってる方)

マンガもドラマも観て無いから知らなかったのだけど、孔明ってそんなにパリピじゃないのね。もっとウェイウェイしたキャラクターなのかと思ってたよ。

しかし、
>>続きを読む

#真相をお話しします(2025年製作の映画)

3.8

監督 豊島圭介(裁判長!ここは懲役4年でどうすか)

原作は短編集なのね。なるほど!短編を1つの作品にするにはナイスなアイディアだな。

正直、作品を観るまではナメてたよ。

でも、1つ1つのエピソー
>>続きを読む

教皇選挙(2024年製作の映画)

3.5

監督 エドワード・ベルガー

今日ローマ法王が亡くなったというニュースが流れた。今バチカンではまさにリアルなコンクラーベが行われているのだろうか?

7年前バチカンに訪れたんだ。バチカンはひとつの小さ
>>続きを読む

ウィキッド ふたりの魔女(2024年製作の映画)

3.9

監督 ジョン・M・チュウ

ミュージカルを映画で魅せることはどういうことか?にトコトンこだわっていることに拍手したい。

映画なんだし表現はCGでいくらでもなるところを、あえての巨大セットを組み、その
>>続きを読む

悪い夏(2025年製作の映画)

3.8

監督 城定秀夫(嗤う蟲)
脚本 向井康介(ある男)

「正体」の染井為人のデビュー作の映画化。染井為人の作品の映画化は2作目かな?作品を読んだことは無いけど、なかなか映画化に向いてる作品を書く作家さん
>>続きを読む

ANORA アノーラ(2024年製作の映画)

3.8

監督・脚本 ショーン・ベイカー

劇場の観客の9割が外国人という、日本では今まで見たことない風景だったんだ。さすがアカデミー4冠作品だ。

でも、今年はこの作品がアカデミー作品賞でよいん?主演女優賞、
>>続きを読む

アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方(2024年製作の映画)

3.4

監督 アリ・アッバシ 

アプレンティス=見習い
トランプにとって師匠と言っても過言では無い、ロイコーンとの関係を描いているんだ。

ロイコーンは80年代のアメリカの表裏の大物に取り込んでいた敏腕で悪
>>続きを読む

トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦(2024年製作の映画)

3.4

監督 ソイ・チェン

子供のころハマったジャッキーチェンの功夫映画を観た時の興奮を久々思いださせてくれるんだ。

いったい何パターンのアクションがあるんだろう。香港映画らしく、緻密に計算してるんだけど
>>続きを読む

ファーストキス 1ST KISS(2025年製作の映画)

4.1

監督 塚原あゆ子
脚本 坂本裕二

タラレバの後悔をするより、目の前の大事な人に寄り添って、今をちょっと良い方に変えてみようかなって観客を暖かい気持ちにさせてくれる名作だな。

監督、脚本のおふたり、
>>続きを読む

名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN(2024年製作の映画)

3.8

監督 ジェームズ・マンゴールド(ナイト&デイ)

ボブディランの全盛期は、僕の何世代も上だから、風に吹かれてとライクアローリングストーンしか歌は知らない。

けれど彼がノーベル賞をもらうくらいのミュー
>>続きを読む

セプテンバー5(2024年製作の映画)

3.8

監督・脚本 ティム・フェールバウム

ドキュメントの様なワンシチュエーションで、まるで自分が世界初のテロ事件を生中継する現場にいるかのようなんだ。

手持ちカメラの映像を細かいカット割でつなぐことで演
>>続きを読む

死に損なった男(2024年製作の映画)

3.4

監督・脚本 田中征爾

かたまりが演じた構成作家が、何故死のうとしたのか?観客はみんな理解できるんかな?

憧れた仕事に就いたのは良いけど、現実に打ちのめされて死にたくなった訳だけど。

僕は大学時代
>>続きを読む

劇場版 トリリオンゲーム(2025年製作の映画)

3.0

監督 村尾嘉昭

ビジネスものとはかけ離れたファンタジー作品なんだ。そのあたりを勘違いしちゃだめ。

僕も会社を経営してるから、株主総会しろよとか、ギャンブルで経営が決まるって社員が可哀想すぎるとか、
>>続きを読む

ショウタイムセブン(2025年製作の映画)

3.3

監督・脚本 渡辺一貴

ラストシーンからエンドロールへの展開は、まるで今のテレビ業界の様をシュールに揶揄しているようで、この作品の中で一番印象に残ったよ。

作品自体は、正直予告編からイメージできる範
>>続きを読む

劇映画 孤独のグルメ(2025年製作の映画)

3.4

監督・脚本 松重豊

そっかドラマが始まってもう10年以上経つのか。これまでのドラマの集大成を創ろうと、松重豊がみずからメガホンをとった熱意が伝わってくるんだ。だって松重さんけっこう身体はってる。
>>続きを読む

遺書、公開。(2025年製作の映画)

4.0

監督 英勉(映像研には手を出すな)
脚本 鈴木おさむ

伏線に伏線を重ねられてミスリードされまくったり、謎をのぞこうとしたら、向こうからコチラをのぞかれていたり、とにかく2時間先の読めない学園ミステリ
>>続きを読む

グランメゾン・パリ(2024年製作の映画)

3.4

監督 塚原あゆ子(ラストマイル)
脚本 黒岩勉(キングダム)

脚本はしっかりしてるし、塚原監督らしいテンポが心地良いんだ。特に食材や料理の魅せ方はスタイリッシュでカッコよくて、観ていてお腹が空くよ。
>>続きを読む

勝ち切る覚悟 〜日本一までの79日〜(2024年製作の映画)

4.0

監督 辻󠄀本和夫

公開日に劇場で鑑賞。劇場はベイファンでほぼ満席。ベイファンであれば、確実にアガる舞台裏たっぷりの内容なんだ。

79日間の試合内・外の膨大な映像素材の中から81分の作品にする時に、
>>続きを読む

【推しの子】-The Final Act-(2024年製作の映画)

3.5

監督 スミス(MV監督)

原作もアニメも観ていないで、あらすじだけ頭に入れて劇場へ。原作の冒頭部分を丁寧に描いて、カミキヒカルと向き合うところまで、途中のエピソードはだいたいすっ飛ばしているから、映
>>続きを読む

はたらく細胞(2024年製作の映画)

3.9

監督 武内英樹(翔んで埼玉)

世界中の子供から大人まで観てくれるよ、きっと。
武内監督の手腕だからこそ実現できた実写化だね。

教育テレビ的な要素が多めな中に、ベタな感動ドラマをうまく入れているとこ
>>続きを読む

六人の嘘つきな大学生(2024年製作の映画)

3.0

監督 佐藤祐市(シティーハンター)

プロットが面白そうなんで期待して観たんだけど、伏線を回収して、真相につながるまでの過程があまり描かれていないように思えて、なんか就職活動中の大学生がバタバタしてい
>>続きを読む

正体(2024年製作の映画)

3.3

監督 藤井道人

villege以降の藤井監督の作品には、肩透かしをくらったかのような印象ばかりなんだけど、今回もそうだった。横浜流星の気迫の演技と所々垣間見れる藤井監督らしい演出くらいが見所で、この
>>続きを読む

アット・ザ・ベンチ(2024年製作の映画)

3.9

監督・脚本 奥山由之

ベンチがポツンとあるロケ地が多摩川遊園ということで、109シネマズ二子玉川で鑑賞。短編会話劇のオムニバスなんどけど、Ep.2の蓮見翔の積りに積もった心の声をこねくり回すような脚
>>続きを読む

本心(2024年製作の映画)

3.0

監督・脚本 石井裕也(月)

次から次にそのテーマで1本映画撮れるんじゃない?ってことがてんこ盛りなんだけど、どれもこれも表層的で、次々に羅列されている印象しか残らないんだ。

最初のテーマは自由死な
>>続きを読む

室井慎次 生き続ける者(2024年製作の映画)

3.0

監督 本広克行

勝手に後編は小泉今日子に操られた福本莉子が前代未聞のスペクタクルな事件を起こして、室井さんの手腕でスカッと事件解決みたいなストーリーをイメージしてたんだ。

基本的には前編の流れを引
>>続きを読む

十一人の賊軍(2024年製作の映画)

3.6

監督 白石和彌
脚本 池上純哉

狐狼の血コンビの作品だから期待して観たよ。

白石節は全開なんだけど、もっと賊軍のそれぞれのキャラ達が、個性的であったらいいなとは思ったよ。

仲野太賀の神がかった気
>>続きを読む