こんにゃく

最後の決闘裁判のこんにゃくのネタバレレビュー・内容・結末

最後の決闘裁判(2021年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

領主をしてる気難しい夫と、その親友で人当たりがよく好色家の男、嫁に入るも夫の親友に惚れられる女…という、設定だけ見れば少女漫画によくありがちな三角関係なのですが、ほぼ同じ時間軸をそれぞれの視点で描かれる事によってエグみが増し、なかなか胃にくる内容でした。
見ていて一番しんどいのは、誰かが嘘を言っているわけではなく、それぞれ「本当にこうゆう行動を自分は取り、相手はこう返した」と思い込んでいるところです。

特に親友がレイプするシーンは、男視点からは「女は本気で逃げる気も声をあげる気も無かった」と見え、女側は「本気で相手を恐ろしく感じ、何度も泣き叫び助けを求めた」と見えており、その場に二人しかいない以上、どちらが本当なのか誰も判断できないのがモヤモヤとします。

見た人の今までの環境や価値観から作品への感想、共感する相手が、普通の作品よりも強く変わる印象があるので、様々な人の感想が読んでみたくなる作品だなと思いました。