フネタロウ

最後の決闘裁判のフネタロウのレビュー・感想・評価

最後の決闘裁判(2021年製作の映画)
3.5
女性のうんざり顔が逸品。

人妻レイプ事件を、夫、夫の親友(加害者)、妻(被害者)の三視点で。
同じシーンを立場によって書き分けられていて、丁寧なのですがほぼ間違い探しな感じの差異で間延びして感じました。

仕事は半端なのに評価ばかり求める夫、
女性が自分に誘われて喜ぶと信じる男、
妻の妊娠中も遊び回る伯爵、
国に没収された遺産に無謀に固執する息子、
キスもできない無骨な夫、
残忍な死闘にはしゃぐ王、
歴史には書かれる中世の男は勇壮なものばかりですが、実際は結構アホでうんざり顔の女たちの視線が溢れていたのでしょう。

被害者の視点を「真実」として描いていましたが、彼女も自分に都合のよい主観があるはずで、羅生門のような第四の視点も欲しいと思いました。