もちもちぽんぽん

最後の決闘裁判のもちもちぽんぽんのネタバレレビュー・内容・結末

最後の決闘裁判(2021年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

面白かったー!!後味スッキリ!って感じじゃないけどすんごい面白かった。

強姦された妻のため夫は友と戦う決意をした!果たして妻の証言は真実か偽りか…って話かな?と思ったら、「激闘!性欲だけの男vsプライドだけの男 !〜決闘せぇとは誰も頼んどらんやろが編〜」だった。
ろくな男が出てこんので、教訓として見るのも良いかもしれない。

・中身
3章構成で見やすい。
映画の羅生門みたいだけど、あれより分かりやすくて、同じシーンを使ってても何がどう映るかでキャラクターの印象変わって面白かった。
自分の都合の良いようにしか回想出来ない男2人よ…。ル・グリは特に物事が見えてない印象を受けたので、全部判明してから見返すと、あんなに抵抗してたのにお前の中では無い事になるんかよー!って意味で怖かった。


・夫婦
マルグリットが、騎士の賢い妻→不倫に抵抗はあるがまんざらでも無さそうな女→男達に振り回され心身共に苦しむ女性、という流れになっていくのが良かった。しんど。暴れ馬をカルージュが打つシーン大変滑稽じゃん…。
「奴をお前の最後の男にはしない」ってエロ漫画の展開でありそうですけんども、こうして見せられると「話聞いとったかワレ」になりますね。なんてブレねぇ男だカルージュ。


・裁判
タイトル「絶頂裁判」でしたっけ?ってなるくらいやたら絶頂絶頂言われる。「一緒に絶頂すれば必ず子が出来る」「強姦で子はできない」とかとんでも理論にファーーwなるけど、これが当然の時代があったっちゅー事か…。

決闘に負けたら嫁は裸にされて火刑に処されるなんて、ナニソレ今初めて聞いたわと思ったら当の本人も初めて聞いてたわ…、死なば諸共作戦にハメられたー!あの場で「火刑怖いので撤回します」なんて言える訳もねぇ〜!チキショー!

子供がやっと生まれたのに、あなたと私が死んだらこの子は1人…親のいない子になるわ…ってほんま過ぎる。


・決闘
勝った方が真実ね!って楽チン。強姦の件とかもう関係ねぇー!お前を殴るこの暴力こそが正義ぃー!
でも結局決闘シーン無茶苦茶ハラハラして楽しんで見てしまったので、自分も周りで喜ぶ聴衆と変わりなかったな…ごめんよマルグリット。


・「女主人として裕福で幸せに生きた」
ずっとマルグリットを置きざりに物事が進んでいく映画だったけど、まさかテロップまで彼女の気持ち投げ出して、ハイ幸せでしためでたしめでたしで締めるなんて思って無かったわよー!?あの微妙な表情と共に最高の終わり方ーーっ!!
あの後夫と数年生きるとかしんどすぎる。