最後の決闘裁判のくさむすびのレビュー・感想・評価

『ナポレオン』の予習。映画版『宮本から君へ』を思い出した。当事者はそっちのけで、男たちが尊厳のために闘う構図はまんま。非科学的なものを科学的と言い張っていた中世と何ら変わっていない現在に嫌気がさす。
最初のカルージュのパートは退屈していたが、ル・グリ側から見た真実が語られ始めてからは見応えがあった。何度も語る出来事と一度しか語らないものの描き分けでそれぞれの心境が浮かび上がっている。