きりん

カード・カウンターのきりんのレビュー・感想・評価

カード・カウンター(2021年製作の映画)
3.6
捕虜収容所での特殊作戦で罪を犯し、米国軍刑務所で8年の服役中に学んだカード技術によりギャンブラーとして生計を立てる主人公ウィリアム・テル(オスカー・アイザック)。罪の意識に苛まれる中、ある日ギャンブルブローカーのラ・リンダ(ティファニー・ハディッシュ)からポーカーの世界大会への参加を持ちかけられる。その時遭遇した2人の男によって過去と向き合う話🃏
監督・脚本はポール・シュレイダー、製作総指揮はマーティン・スコセッシ。

消えない罪を背負わせた男ジョン・ゴードにウィレム・デフォー✨
ゴードへの復讐を持ちかける男カークにタイ・シェリダン✨


まず収容所のシーンが歪んだカメラ(魚眼レンズ?!)で脳内揺さぶられる💦こんな特殊でエグい任務だと変な脳内ホルモン出てこんな感じになるのかもしれない😱
わずかしか登場シーンないウィレム・デフォーだがその存在感は十分だった。

とても重く暗い空気感がずっと漂っていて派手では無いが物語から目が離せない。物静かで影のある抑えた演技のオスカー・アイザックが激渋である。と同時にまさに命をかけた戦いに挑む姿を物語っている。モーテルで全ての家具に白い布を被せるのはまだ彼が罪の意識に苛まれてるということなのだろうか。

同じ罪で自殺に追いやられた父親を持つカークもまた復讐に囚われる。そのカークを救おうと手を差し伸べるウィリアムは自身を重ね贖罪を果たそうとしてるよう。

しかしその贖罪が大きな驚きの展開を迎え衝撃的だった!この2人の顛末はあまりに急展開な上に予想だにしなかったのでずっと記憶に残るものとなりそう。

惜しむらくはギャンブルの要素が物語と深く絡み合わないため『タクシードライバー』と比べると非常に淡々と感じてしまったところかな🤔
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