ペコ

LAMB/ラムのペコのレビュー・感想・評価

LAMB/ラム(2021年製作の映画)
3.3
羊から生まれた謎の存在を育てる夫婦の姿を描いたスリラー。不気味で異様な“存在”。それは周囲から見れば異様な存在かもしれないが、愛する娘を失ったイングヴァルとマリアにとっては娘の生まれ変わりのような存在だったのかもしれない。最初は気持ち悪いと思っていたのに、僕もアダがだんだん可愛く見えてきたから不思議です。いやっ、弟はよくすぐに受け入れたなと思いますよ。
無駄なシーンも多かったような気もしましたが、不気味な空気感や、美しいアイスランドの山々の風景に、引き込まれていきました。大きな盛り上がりもなければ、オチも弱め。オチは正直“えっ!?どういうこと!?”って感じですが、神話的な、宗教的な内容でした。日本人にとってはこういう神話的な話ってピンとこないですが、子羊を奪い母羊を殺したマリアの罪。そしてその罪として与えられる罰。自然や神々を前にして、人間はちっぽけな存在ということを意味しているのだろうか。全ては理解できないけど退屈しなかったヒツジ映画でした。
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