ちょっと思ってたのと違った感。
BSの深夜帯に流れてそうなアイスランドの壮大な自然と羊人間の不気味な感じは良いんだけど、ストーリーがあまりに薄い。結局描きたかったのは自然への畏怖なのか、因果応報なのか、歪な形であっても幸せを追求する家族の姿なのかよく分からない。
ところで、羊やヤギに関する怪談は日本でも散見されるが、大体は昔の村落における因習や変な宗教に関連するもの。本作では具体的な宗教の描写はなかったが、例えばキリスト教における羊の扱いなどを詳しく知った上で観れば、また違った暗喩的な側面もみえてくるのかもしれないと思ったが、そうした宗教的解釈の余地はあるのだろうかと疑問に思った。