このレビューはネタバレを含みます
・北欧の民話みたいな話。母になれなかった女が無理に母になろうとして罪を犯し、全て失う話。どんでん返しとか技巧的な展開はなく淡々と進んで終わる感じが良い。
・台詞や音楽が少ない分、映像のインパクトが大きい。地球の果てみたいな荒涼とした土地の不気味さ、羊の頭から生えているのっぺりした人間の胴体や四肢のグロテスクな感じ、開かれたドアが仄めかす誰かの存在感。
・羊坊やは最後まで良い子で良かった。猫が懐いていたから良い奴なんだろうとは思っていた。
・夫婦がイカれてる。でもまともだったら序盤で羊坊やを捨てるなり殺すなりしていただろうし、結局羊男に逆襲されるエンドからは逃げられないというホラー。
・羊男は羊小屋に忍び込んで母羊と交尾してたってことだよね。夫婦のすぐ近くに最初から怪異がいたという、後味も怖い映画。