このレビューはネタバレを含みます
2023/5
寂しさとか世間からの風当たりとかで魔がさして結婚したとしても、それで全部大丈夫になるということはない。1人でいても2人でいても寂しい時は寂しいし、結婚していても1人で生きていける強さは必要。
バリキャリ女性のTwitterと主婦のインスタの丁寧な暮らしアカウントに、満たされない思い、今の自分を正当化したい切実な気持ちが詰まっていた。
2021/11
独身もつらい、結婚してもつらい。
手に入れていないだけで、存在はしていると思っていた生きづらさの解決策がどこにも存在しないディストピアのような世界を迷走する女性達。
見ているこちらも絶望しそうになるが、どの立場にいても何かしら降りかかる批判やプレッシャーを真面目に受け止めるのではなく、「うるせえよ」と開き直れれば、心の平穏は保たれる。
主婦も旬を過ぎたパパ活女子も、働いて自立することで孤独感や先行き不透明な不安から救われるという結末だった。
女性が子どもを夫に預けて同窓会に行くお伺いを立てたり、容姿や年齢で勝手に評価を下されたり、現実世界の女性を取り巻く、見過ごされているが不当な扱いの描写がリアルだった。
一方の男性はとことん無責任に脳天気に幼稚に生きられてしまっている。うわー、いるいる、こういう見ていて腹が立つだけで役立たずな男性。寂しさを埋めるにはいた方がいいかもしれないけど、その人お荷物になってない？と思ってしまった。
パートナーはいた方がいいとは限らない。損切りした方が幸せになれる相手もいるよなと思った。
作中の男性はずるくて羨ましくて見ていて恨めしいが、それは彼らが悪いのではなく、そんな有様でも生きてこられた構造がそうさせてしまっているだけだ。男性が本来、また皆が皆そういう生き物なわけではないことは、番組MCの男性が証明している。
主演のわりに田中みな実の尺が短く女性達のオムニバスに近かったのが残念だった（もっと田中みな実を見たかった）が、話としては満足だった。
