デヒ

ずっと独身でいるつもり?のデヒのレビュー・感想・評価

ずっと独身でいるつもり?(2021年製作の映画)
4.3
『おいしい家族』の監督であるふくだももこ監督の新作ということで凄く期待していた作品。

ストーリーは、ライターを仕事にしている36歳の女性本田まみが主人公である。映画と同名の教養バラエティ番組にレギュラー出演者として登場、21世紀を生きる女性たちに結婚にあたって助言する番組だ。その放送を視聴する3人の女性にまつわる話。
映画を一言で表現すると、「時間の流れと慣習に気を使わずに主体的に生きていこう」だと思った。時間が経てば経つほど男女問わず、周りで「結婚」に関する話がたくさん出てくる。ある瞬間30歳を過ぎる前に結婚することが慣習化してきている。一人でも自由に主体的に暮らせる能力があるのに、楽しんでいるのにあえて慣習を追う必要があるだろうか。 韓国であれ日本であれ、新しい変化を試みるより慣習に従う人たちが多いが、今作の人物たち、特に本田まみのように、自分を信じて選択し、決断を下す女性たちが増えることを願う。

主人公の名前は本田まみ。まみ=mommy? 元彼よりまみが年上なこともあるが、まみのことを母のように思って抱きついたり甘える。(笑)
本作は日活制作の映画。前作『おいしい家族』よりは商業映画の感じが強かった。例えば、本田まみを演じた田中みな実さんが化粧台の前に座って化粧するシーン。うーん…cfみたいだった。 そして最後のセリフ。時々違和感があるセリフがあった。

役者さん皆素敵だと思ったが、パパ活女子美穂を演じた松村沙友理さんが本当に可愛かったし演技がすばらしかったよ。
感情の演技には驚くべきものがあった。ふくだももこ監督も最近ブレイクする監督だが、さゆりちゃんはこれからも俳優業が増えそうな気がした。

本作を観た後『あの子は貴族』を思い出すという人たちがいるそうだ。見比べている。
映画のメッセージが共通点がある。『あの子は貴族』は穏やかで重苦しい雰囲気だとすれば、本作はそれよりも明るい雰囲気。 しかし、どちらの映画も深い響きを伝えているのは間違いない。 両作品とも好きだ。
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