女性視点の生きづらさがたくさん出てきて面白かったです。
全体的に構図や小道具に意味を載せていて全く侮れない画作りの映画なのですが、特に主人公が「周りの目を気にせず自分らしく生きるという考えを過去に出版した」という設定が効いていると思いました。言葉ならだれでも知っているようなことですが、実際に忍び寄ってくる孤独感・ぼんやりとした不安に一度曝されてしまえば、そんな言葉は全く頼りないものになってしまいます。この考えは軽薄なものに過ぎないのでしょうか？他になにか幸せになれるような考え方がこの世にあるのでしょうか？
本映画はそれを再考する映画と言えるでしょう。
個人的にはパートナーに関する嫉妬やルサンチマンの感情に踏み込んでいる由紀乃がお気に入りの人物でした。(一方でパパ活女子の扱いはかなり難しいです。ディスコミュニケーションのまま分かった気になるなというのがこの映画のメッセージの1つでありながら、映画からパパ活女子への一方的な説教になっちゃってないか？というブーメランを感じるからです...)
