初めてこの映画を観たのは恐らく20年くらい前だったかと思います。
当時はひろしの回想シーンでとても胸を打たれたのをよく憶えています。
あれから時は流れて、再び本作を観て感じたことは、
『ノスタルジーと戦う』という発想の斬新さでした。
ひろしは劇場版だとよく家族愛を敵に説いたりしていますが（時にひろしの足よりクサいなと思うときもある）
今作では家族と共に帰ると決断を下したひろしでも、ノスタルジーをなかなか振り払うことが出来ないのが印象的でした。
匂い、景色、住人の所作などあらゆるところから想い出がアプローチしてくるところはある意味恐ろしい。
警察官に早く出口を教えろと恫喝するひろしからもそれは余程耐えがたいものなのだと感じとることができ、
改めてよく練られた設定だと思う。
ただただ感動するだけではなく、こういった設定に関心できるようになったのは自分がオトナになったからなのだろう笑
またいずれ見返して新しい発見をしたいです！
