みおこし

ホワイトナイツ/白夜のみおこしのレビュー・感想・評価

ホワイトナイツ/白夜(1985年製作の映画)
3.6
ニコライ・ロドチェンコは、ソ連からアメリカに亡命したバレエダンサーであった。ある日、彼が乗った飛行機がシベリアに不時着してしまい、ニコライの正体を突き止めたKGB幹部のチャイコ大佐は、アメリカ人のタップダンサーで、ソ連への亡命者のレイモンドを彼の見張り役にし、キーロフ・バレエの公演でニコライを踊らせることにするが...。

これまた80年代らしい一本、ライオネル・リッチーによる主題歌の'Say You, Say Me'はあまりにも有名ですね。
当時人気絶頂のタップダンサー、グレゴリー・ハインズと世界的バレエダンサーのミハイル・バリシニコフという二大ダンサーの共演だなんて、まさに奇跡の組み合わせ!美しいダンスはまさに平日夜の社会人にとっては目の保養以外の何物でもありません(笑)。

ハインズの作品は『タップ』や『コットンクラブ』などいくつもありますが、バリシニコフが出演している作品は極めて少ない印象だったのでここまでじっくり彼のダンスを堪能できるなんて贅沢な作品だろうと。
『愛と喝采の日々』のバリシニコフも圧巻でしたが、本作でもあのしなやかな動きは絶品!特にハインズと2人で激しめのリズムで踊る曲がめちゃめちゃカッコよかったです。バレエの基礎があるからか、軽いステップを踏んでいるだけでもとにかく美しく見えるのが印象的。
ハインズもあの大きな体で軽快なステップを踏むのがとにかく痺れるほどステキ!!

東西冷戦真っ只中という背景が色濃く映し出されたあらすじで、当時の世相を考えるとかなり複雑...。でもソ連の街並みは神秘的に美しく再現されていて、2人の国籍も環境も異なるダンサーの間に固い絆が育まれていくというドラマチックなお話の舞台にぴったりでした。
欲を言えばダンスシーンがすごく少なく感じられたので、もっともっと2人の天才ダンサーの踊りを堪能したかったなと...!

キーパーソンとなるヘレン・ミレンも相変わらず美しいし、彼女が涙するシーンはこちらも思わずもらい泣きしそうになりました。さすが名女優...!
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