ホワイトナイツ/白夜の作品情報・感想・評価

「ホワイトナイツ/白夜」に投稿された感想・評価

T・ハックフォード監督の政治色の濃い大人向けの作品。
ホンマもんのダンスも見れていろいろとお得やった。
ダンサーは見て!
バリシニコフのピルエットは、素晴らしいです。軸がスゴイ!
この物語は、バリシニコフ本人の亡命物語ではないか?と、つくづく思います。
ニコライ・ロドチェンコは、ソ連からアメリカに亡命したバレエダンサーであった。ある日、彼が乗った飛行機がシベリアに不時着してしまい、ニコライの正体を突き止めたKGB幹部のチャイコ大佐は、アメリカ人のタップダンサーで、ソ連への亡命者のレイモンドを彼の見張り役にし、キーロフ・バレエの公演でニコライを踊らせることにするが...。

これまた80年代らしい一本、ライオネル・リッチーによる主題歌の'Say You, Say Me'はあまりにも有名ですね。
当時人気絶頂のタップダンサー、グレゴリー・ハインズと世界的バレエダンサーのミハイル・バリシニコフという二大ダンサーの共演だなんて、まさに奇跡の組み合わせ!美しいダンスはまさに平日夜の社会人にとっては目の保養以外の何物でもありません(笑)。

ハインズの作品は『タップ』や『コットンクラブ』などいくつもありますが、バリシニコフが出演している作品は極めて少ない印象だったのでここまでじっくり彼のダンスを堪能できるなんて贅沢な作品だろうと。
『愛と喝采の日々』のバリシニコフも圧巻でしたが、本作でもあのしなやかな動きは絶品!特にハインズと2人で激しめのリズムで踊る曲がめちゃめちゃカッコよかったです。バレエの基礎があるからか、軽いステップを踏んでいるだけでもとにかく美しく見えるのが印象的。
ハインズもあの大きな体で軽快なステップを踏むのがとにかく痺れるほどステキ!!

東西冷戦真っ只中という背景が色濃く映し出されたあらすじで、当時の世相を考えるとかなり複雑...。でもソ連の街並みは神秘的に美しく再現されていて、2人の国籍も環境も異なるダンサーの間に固い絆が育まれていくというドラマチックなお話の舞台にぴったりでした。
欲を言えばダンスシーンがすごく少なく感じられたので、もっともっと2人の天才ダンサーの踊りを堪能したかったなと...!

キーパーソンとなるヘレン・ミレンも相変わらず美しいし、彼女が涙するシーンはこちらも思わずもらい泣きしそうになりました。さすが名女優...!
hiccorico

hiccoricoの感想・評価

4.0
まだソ連だった頃の話で、政治的な内容と華麗なダンスと、とても濃い内容。

公開当時スパイ小説に凝っていて、亡命や人質交換など息を飲んで観た。
よくできている作品、時々無性に観たくなる。
カラン

カランの感想・評価

4.5
冷戦下で、旧ソ連からアメリカに亡命したバレエダンサーと、米軍を脱走してソ連に亡命したタップダンサーの物語。

激しく洗練されたトップのバレエダンサーと、情熱的だが、チャップリンのように滑稽で物悲しいタップダンサーによるダンスの掛け合いが見どころ。

バリシニコフのダンスは初めて観たが、パワフルだが少し直線的過ぎるようにも感じた。冒頭の長大なダンスのシークエンスは、その絵が掛かっているところから、ジャン・コクトーの作った舞台なのかもしれない。激しいし、女性パートナーのレモン色のドレスと冷酷な死神の表情が非常に美しいのだが、振り付けがもう一つな印象を受けた。先日、上野で故モーリス・ベジャールが振り付けたモーリス・ベジャールバレエ団の『ボレロ』を観てきたのだが、5階席で遠目だったのだが、やはり凄かった。マチィスの描いた『ダンス』という絵をご存知だろうか?あの絵のように、ぱっと見て《永遠》を感じるような普遍性にまで達している振り付けだと思った。アルカイックで根源的な《生》を感じるダンスだった。

バリシニコフのダンスはそういう次元にまでは至っていないように思えた。身体の切れに頼ったダンスになってしまっているのは、やはり、振り付けの問題なのであろう。ただ、キロフ劇場での即興を模した愛のダンスは、ドラマチックで抑えがたい自由への渇望によく合っていた。こてこての愛の表現なのだが、胸が苦しくなる。何度も見返したシーンだ。

昔のバレエのパートナーで、かつての恋人は、一緒に逃げようといわれても、ロシアから動けない。かつて男が亡命した時には、黙って失踪され、KGBに尋問されることになってしまった女。しかし、芸術の自由などなくても、ここでまた踊ってほしいと一度は自分を捨てた男に、理屈で上から言ってしまう女が、一人、誰もいないキロフ劇場の舞台袖で、当局に禁止された音楽を音を抑えて聞いている。そこにバリシニコフがやって来る。トム・ウェイツをロシア語にして、もう少しパッションを加えた調子の歌の音量を男が上げる。

「君は音楽を隠れて聴く。僕は叫びたいんだ、この歌手のように。」

「こっちを見ろ。僕を見ろ。」と男は音楽に合わせて、激情的なダンスを即興で踊る。

マスカラを溶かして涙する赤い上品で柔らかそうなニットのヘレン・ミレン(びっくりするくらい美しい。)に向かって、跪いて手を伸ばす。膝下の動きだけで、離れる。また手を伸ばして寄る。走る。飛ぶ。回転する。苦悶する。


ドラマチックな映画である。



もちろん、私たちは分かっている。このドラマチックさは、このような冷戦という情勢が生み出していることを。好きなものを好きと声に出して言えず、東に西に自由に行くことができるわけではないという情勢が、ヘレン・ミレンの涙とバリシニコフの熱情を意味あるものにしている。

2人がこの映画の中でキスをするのは、たった一度だけ。別れのキスをして、早く行ってと女が促すと、男は立ち去ろうとする。その手をぎりぎりまでつかんでいるのは、「行って」と諭した女のほうだった。見つめあって、投げキスを小さく送る。この抑制の効いた愛の表現には目頭が熱くなる。苦難の時代の愛の表現だ。
Gotoshima

Gotoshimaの感想・評価

3.8
グレゴリーハインズ出演作品てことで見ました。バシリニコフと2人で踊るシーンほんと最高!
この時代詳しくないし社会的メッセージも強めなので、メイキングも見たけど印象に残る言葉がいくつかあった。
Sara

Saraの感想・評価

4.0
面白かった。
主演2人がかっこいい。
ハラハラドキドキしながら、プロのキレキレダンスも楽しめる映画。
作られた時期が時期だけに政治的なメッセージは強めだったけど。
NeD

NeDの感想・評価

3.7
時代背景を考えながら観ると非常に面白い作品
最後のシーンが印象的でした
mikoyan358

mikoyan358の感想・評価

4.0
2009/11/14鑑賞(鑑賞メーターより転載)
主題歌PVを観て以来25年余を経て初鑑賞。亡命したダンサーが本国に...という主演バリシニコフの人生を地で行く展開はやや無理があったり説明不足だったりするが、それが気にならないほどバリシニコフの動きが凄い。伝説?の11回転とかG・ハインズとの息の合ったステップとか、素人目に見てももう素直に感動するほかないなあ。これをもっと早く観ていればバレエにはまったりしたかも?とも思う。あと、これが映画デビューだったI・ロッセリーニの「カサブランカ」での母の姿と重なる可憐さも印象に残る。個人的には大当たりの秀作。

このレビューはネタバレを含みます

ミハイル・バリシニコフとグレゴリー・ハインズを一緒に踊らせようって思いついた人、最高。
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