かずシネマ

axandaxのかずシネマのレビュー・感想・評価

axandax(2020年製作の映画)
2.8
つぐれなちゃんが演技しているところを初めて見た。

作中あった様な「分かりやすい可視化」をされていないだけで、彼らの言っている事は現実とそう変わらないと思う。
ああいった事(勝ち負け等)に縛られ過ぎて雁字搦めになっている人は沢山存在する。
逆にそのやり方、考え方で上手く回している人も存在する訳で。
あのグラフは基準が曖昧で結構ガバガバな気はしたけどもw

主人公の男性は「あぁ次男坊やなぁ…」と思う。兄貴がコンプレックスな次男坊って多いと思う。(逆に兄が弟をコンプレックスに思う事も多いと思う。)
で、彼は折角ある(?)グラフを見てもいない時点で「貴女はどうせ恵まれていて幸せなんでしょ?」的な無神経な事を口走っていたので、この世界においても、やっぱり可視化は意味のない制度なんでは…と思う。
好き勝手にレッテル貼ってるんやないの?と。

「何も出来なかった自分に腹が立って〜」と続くので良いんやけど、つぐれなちゃんが語った状況・状態の姉に対して最初に出て来た言葉が「なんで(私に)何も言ってくれなかったんだろう(と思った)」は、正直利己的でとても酷い考え方と思うよ。
それが出来ていたら姉ちゃんはきっと病んでいない。
それすら出来る状態ではなかったor周囲に対して思いやりや優しさがあったから出来なかったんやろ。
近くにいたはずの妹がこれにすぐに思い至れない時点で、姉ちゃんを取り巻く状況はそれはもう酷かったのだと察する。

終わり方は好き。
ずっと曇り空の様な画面の色みも良かった。


SKIPシティ国際Dシネマ映画祭作品。
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