イチイ

愛なのにのイチイのレビュー・感想・評価

愛なのに(2021年製作の映画)
3.0
古書店の店主の多田は、商品の本を持って走って逃げた高校生の岬に突然、結婚を申し込まれる。年が離れすぎていると断るが岬は諦めず、何度も手紙を書いてきては結婚を申し込んでくる。多田がいまだに思いを引きずっている一花は、亮介と結婚式の準備の真っ最中。しかし、亮介は準備を一花に任せっきりにして、式場の担当者の美樹との浮気に励んでいた、という恋愛ドラマ。

なんだかんだあるが、結局は高校生に告白された30男がいい仲になるために色々理由をつけていく話に見える。「愛」もそういう言い訳のひとつ。色々言い訳をするポイントはあるのだが、どれもはじめから言い訳できる弱みが用意されていて、本来考えるべき点をやり過ごしたまま先に進んでしまうのがひっかかる。

「気持ち悪い」と責める親が「気持ち悪い」人柄だったとしても、それで多田の「気持ち悪さ」は解決しないし、多田の気持ちは「愛」なのかどうかはよくわからないと思った。
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