眼鏡の錬金術師

愛なのにの眼鏡の錬金術師のネタバレレビュー・内容・結末

愛なのに(2021年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

古本屋を営んでいる30才イケメン多田に、ちょっと電波な女子高生矢野ちゃんが突然求婚するとこからはじまる。

矢野ちゃんはめっちゃ積極的で、何度断っても求婚してくる強靭なメンタルを持つ。端的に言うとめちゃくちゃ迷惑なストーカー気質のやつ。悪い子には見えないが。

多田は昔フラれた佐伯さんのことが気になってるが、その佐伯さんが結婚するという話を聞く。そして佐伯さんの結婚相手は結婚前だというのに別の女と浮気をしている状態。

その浮気がバレ、佐伯さんは夫への仕返しのため、多田が自分のことを好きなことを利用して、セックスすることを持ちかける。
多田は自らの良心を働かせるが、ついに最悪のセックスは行われる。そのセックスで新たな扉が開かれてしまう。

神父に浮気セックスが気持ちよくてどうすればいいかって聞くのウケる。聞く人完全に間違っとる笑
終盤、亮介と浮気相手とでセックス感想戦するとこが一番面白かった。「群を抜いて下手ですね」って笑。
セックスって確かに他人の見て勉強するってことないから上手いとか下手とかようわからんよね。

現代の貞操観念や一夫一妻制なんてものはキリスト教や西洋文化を取り入れたまやかしに近い思い込みで出来ていて、元々江戸時代までの日本の性事情は自由奔放だったと聞く。我々が浮気を良くないと思うのはそのような社会構造に規定されてそう感じるのであって、生物的な感覚で行動するなら、同時にいろんな人とセックスすることはむしろ自然なことなのかもしれない。

今日も人間は生物的な欲求と、自ら作り出した社会や文化のルールとの狭間でもがき苦しんでいる。