古本屋を営む瀬戸康史さん演じる30歳の主人公多田は昔一緒にバイトをしていた一花の事が忘れられない。そんな彼に密かに思いを寄せ本屋に通う女子高生の岬。
ある日多田は16歳の岬からいきなり『結婚して欲しい』と告げられる。
好きな人がいるからと断っても諦めない岬はそこから怒涛のラブレター攻撃を開始。
一方で多田が想いを寄せる一花には婚約者がいる。結婚式の準備に追われる中、実は婚約者と自分たちを担当しているウエディングプランナーが浮気していることに気付き…
浮気、復讐、同級生の淡い恋…
やたら濡れ場が多いと思ったらピンク映画がお得意な監督でしたか。
一花役のさとうほなみさんがかなり身体を張った演技をされててビックリでした。
婚約者の浮気を知り復讐に自分も同じ事をする!と言い出す一花。
その矛先が向いたのが多田でした。
多田にとっては想い続けた人との願ったり叶ったりの展開。しかし愛というよりは過去への執着に近いように見えたし、一花の多田に対する思いも復讐のために利用しただけで愛はない。
婚約者とウエディングプランナーの関係はただの割り切った体の関係で愛とは到底言えない。
ではタイトルの「愛なのに」はどの愛のことをいうのか…
やはり岬から多田に対する気持ちなのだろうと解釈しました。
後半にいくにつれて女子高生の岬の一途な想いがより際立ちます。
《以下
少しネタバレあり》
岬の両親に気持ち悪いと責められた多田が放った「愛を否定するな」と言うセリフ。
岬の自分に対する気持ちが本物の愛であると知らず知らずのうちに認めてしまっているとわかるシーンでした。
ラストは岬をいつか好きになれるような気がすると前向きに向き合う多田の様子が映りますが、今すぐは無理でもバラバラの夫婦茶碗をいつか2人で使う未来が来ればいいなと思いつつもあと5年もして多田が岬に本気になった頃にスーッと梯子を外されてしまうのではないかと冷や冷やする恋でもあります。
愛なのに…愛だったのに…‼︎ってならなきゃいいな。笑
岬役の河合優実さんは現在放送中のクドカン作品『不適切にも程がある!』にも純子役で出演されてますね。
とても演技が光る将来楽しみな女優さんの1人です。