柊

女神の継承の柊のネタバレレビュー・内容・結末

女神の継承(2021年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

タイトル自体ミスリードなのね、「悪霊に取り憑かれたよ」って話をここまで面白くできるのはすごい。ただドキュメンタリーチックに撮るなら最初からそんな感じで通してよかったんじゃないかな。終盤のいきなりのPOVはちょっと浮いてた気がする。
あと「この車は赤い」って私、「どうせ全部真っ赤な嘘」っていう自嘲だと思ったんだけど違うかな?

追記:監督のインタビューを読んだら、タイには買ったあとから車の色の運気が悪いとなると「この車は赤い」みたいにシールなどを貼って違う色ということにする、という迷信があるらしい。
となると多分あの祈祷師は「エセ儀式でも効くかもしれない」という半ば自嘲半ばすがる気持ちで最後の儀式に臨んだのかもしれない。途中彼の儀式を巫女に「こんなパチもんをまだやってるの」みたいに言われるシーンがある。あの儀式とラストの儀式の模様は似ている。
つまり最初から救われないことは決まっていたのだろう。
女神や神が本当にいるかどうかは問題ではなく、たぶん何かを信仰する気持ちが悪霊から守るのではないか?
ミンは何も信じていなかったから格好のターゲットとなった。母は途中から見境なく縋るようになった。巫女は女神への信仰が揺らいでいた。だから取り憑かれたし死んだのだと思う。
柊