クマヒロ

THE FIRST SLAM DUNKのクマヒロのレビュー・感想・評価

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)
4.8
3回目 2023/4/2

2回目 2023/1/11

1回目の感想
映画でしか出来ないし、アニメーションでしか出来ない、「スラムダンク」でしか出来ない、本当に稀有でエポックな作品でした。

ディズニー短編『紙ひこうき』同様、CGで動いているキャラクターに作画で線や塗りを描き足す技術を用いているらしく、各所で言われていることですが、井上雄彦先生の絵がそのまま動いているような、見たことのない作品になっていました。

井上先生のキャラクターは造形がリアルで、試合シーンの活写は実写のスポーツ映画以上のものがあると思います。「スポーツを描くならアニメーションでこの手法にする」という判断がスタンダードになるのではないかというほどに手に汗握るものでした。
試合の中での動き、ちょっとしたやり取りでキャラクターの内情を語ってみせ、成長をみせ、アクション映画として見ても見応え抜群です。

また、宮城リョータを主人公にしたのが素晴らしかったです。一試合を映画の2時間の尺の中で描くにあたり、群像劇を見事に捌いていました。さらに宮城家のことを深く描くことにより、原作の奥行きが増し、青春漫画にはとどまらない、より広く届きやすい作品になったとおもいました。
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