Yoshifumi

THE FIRST SLAM DUNKのYoshifumiのレビュー・感想・評価

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)
4.5
泣きました…。映画スラダン。高校時代、擦り切れるほど読んだ。中高バスケ部だった自分にとって、様々な感情が湧き出でた。実は人には誰にも言えない過去があって、みんなそれを抱えながら生きている。言葉にできないほどの傑作です。
高校時代の話。バスケが大好きで誰よりも居残り練習。練習中はレギュラーと遜色ない選手だった。試合になると目の前が真っ白になって、体に力が入らない。コーチの声も聞こえない。すぐに交代させられていた。「練習中と同じプレイをしろ!」…そう言われても、体が硬直して動けない。高校3年になり、最後の試合を迎えた。高体連だ。相手が強豪で試合は大差で負けていた。
引退試合なので、母親がその試合を見に来てくれていた。「恥ずかしいから、試合みに来ないで!」そう言い続けきたけれど、「最後くらいは観に来ていいよ。」と言った。
残り5分。負けは確定していた。数分でも出場したかったが、なぜか試合に出してもらえない。「コーチ、俺出してください!最後なんすよ!」コーチは無言で目も合わせてくれない。観客席には、同じ3年生でもユニフォームを与えられなかった補欠3人の仲間が学ランで見守っている。あいつらの分も、最後試合で暴れたかった。試合は無情にもそのまま終了。引退だ。試合に負けた後、試合に出ていた後輩が泣きながら謝ってくれた。僕も泣いた。試合に負けたから泣いたのではない。頑張っても無駄な世界があることを痛感したからだ。引退後は受験をし、東京へ行った。仲間は大学でもバスケを続けていたが、僕はバスケなんて辞めた。毎日読んでいたスラダンの漫画は、ページを開くことすらなくなった。大人になって、今日この映画を観て、パンドラの箱を開けた気分だ。だが、今日気づいたことがある。自分を信じられるかどうかが、人生には最も大切。
自分を信じることは、難しいことではない。自信さえ持ってプレイすれば、試合でも活躍できていたはずである。

大人になって気づくのは遅かったけれど、自信をもって日々生きていけば、きっとより良い日々を過ごせる。17才の頃の自分に教えてあげたいです。とりあえず、ドリブル練習してきます!以上、超絶長いレビューでした。
Yoshifumi

Yoshifumi