スミ

アステロイド・シティのスミのネタバレレビュー・内容・結末

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

『フレンチ・ディスパッチ』パターンか!!!!またか!!!となってしまった。でもその原動力が純粋無垢なリスペクトであることは分かってるから、本人がやりたいならもうそれでいいんだ

私は過去作のような、広いフィクション世界の小さなコミュニティで繰り広げられるリアリティ、が好きなんだけど、
前回の雑誌といい今回の演劇といい映画内でさらにそれを俯瞰する人(雑誌編集者、演劇を作る人たち)が出てきてしまうせいで、もうウェスらしさはリアリティではなくなってしまうのかなと思った。でもそれを作る製作陣のリアルは感じた。正直めちゃくちゃ難しい。
いつもの映像美によって圧倒的没入感、と見せかけて正直メタ要素が強すぎて俯瞰するしかなかった。というかウェスらしさに慣れすぎて、心地良いけど新鮮な感動がなくなってしまった。これは信者の苦しみかも。

一方で、直球で笑えるコメディ要素が多かったのはよかった。周りもみんな結構笑ってた。シュールな間の取り方が印象的だった。ウェスが描く宇宙人、めちゃくちゃ定番で最高だった。あまり前情報を入れてなかったから新鮮だったし驚いた👽
あとは家族の描写が暖かくて、でも同じくらいほろ苦くて…あの絶妙な関係性にぐっときた


大好きだからこそものすごく期待してて、いろんなメディアの謳い文句にも踊らされていたけど、そこまでの衝撃はなかったというのが正直なところ…?でもやっぱり面白かったし紛れもないウェス・アンダーソンがそこにいました。
パンフを読むと理解が深まるらしいので後ほど読みます。
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