ナリキヨ

アステロイド・シティのナリキヨのレビュー・感想・評価

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)
4.0
お洒落でレトロで独特なカメラワークに、ローテンポな台詞、役者たちの無表情さ、難解なのか、それとも無いのか分かりかねる抽象的なストーリー。気に食わない、鼻に付く、わかる!わかるぜ!でも好きなので!ウェス・アンダーソンなら何でも好きなので好き!ヘイ!鼻に付くサブカルおばさん is HERE!大画面で浸れて幸せ。

ウェス・アンダーソン映画の作り込まれた画面は、最新CGを大人数のプロが手掛けるリアリティスティックな作品とは真逆の、生きた人や風景を絵画のように、作り物のパペットのように作り込むスタイルで、そこに乗れないとそもそも…ってのはわかるけど
今回のリアリティライン突破系作品の時に、それが自然と作品の中に組み込まれて逆に自然に感じた。さらに、戯曲を作り上げる課程を見せて行く、という舞台とのリンクで、さらにリアルと創作物のボーダーがボヤケていくのは
逆にストップモーションアニメの制作においてリアルさを徹底的に求める同監督と、真逆のようで同じ哲学を感じ取れてちょっと感動した。エンタテインメントを作ることとは。

漠然とした感想ですが。私も意味不明なとこ多かったし。でもやっぱり彼が伝えたいところは、喪失の辛さ、創作の難しさ、愛情の尊さ、ずっと最初から一貫して変わらなくて、それこそがやっぱり好きです。ファンなので!


宇宙人にはマジで爆笑した。カメラ意識すな
ナリキヨ

ナリキヨ