ウェス監督独特のまったり感を堪能できる楽しい作品。
正直ウェス監督だから許されるテンポの作品で、他の監督がこれを真似したらつまらないものになるだろうと想像できてしまうのが凄い所だろう。
シニカルなギャグも冴えていて、大笑いできるところはほとんどないのだが、終始ニヤッとできる味付けは見事。
でも、宇宙人の登場は爆笑だろう。あのチープなデザインと、おどおどした態度。おまけにカメラを向けられてポーズをとってしまう所などツボを心得ている。隕石の返し方も良い。
入り小細工的な凝った造りではあるが、そこらへんはおまけ程度の物で、大筋の非現実感とバカらしさを楽しむ作品。
でも「目覚めたければ眠れ」は含蓄のあるメッセージと言える。
ウェス監督入門としてはハードルが高いが、監督のカラーを知っている人は十分に楽しめる作品。
余談。
相変わらず美しいスカーレット・ヨハンソンだが、これだけは言いたい!
「おい!この貴重なシーンで吹き替えヌードかよ!!!!」
これをヨハンソンがやっていればお宝映像になったのに、実に残念だ。
でも、その直後に「実際は違う役者さんがやってるんでしょ」って言うホローを入れているのが監督らしい。笑