やま

余命10年のやまのレビュー・感想・評価

余命10年(2022年製作の映画)
4.0
テオアンゲロプロス監督の「永遠と一日」が一瞬映ったのを見逃してない。
そして差し入れにリポビタンDの箱詰めが
ちらりと映ったのも見逃してない。


藤井道人監督の作品は分かりやすい丁寧さがあると僕は毎回思うが、今作も変わらずにそう。


四季は繰り返すが同じ年はない。
ここで反復性を持たせる。そして差を生み出す。
年と共に様々な変化がある。
紹介して付き合ったカップルは別れていたり、
姉は結婚して妊娠していたり、
坂口健太郎は店を開くようになっていたり、
様々な変化がある中での
坂口健太郎の想いは変わらないというテーマが良いのでしょう(めちゃくちゃベタだけども)

彼の想いは変わらないどころか増すばかり、
初め、走りによって彼女の元に駆けつける
次は、勢いよく自転車で彼女の元に駆けつける。
こういった細かい差の付け方も上手くて綺麗だと思う。


今村さんのカメラは相変わらず良い。
嫉妬するぐらいに綺麗。
個人的には秋の場面、彼女が倒れてしまう場面がとても良かった。引いていくカメラがイイ。

あとは、泡のついた手で抱きしめるシーンが良い
泡のように一瞬で切ないそんな恋なのでしょう。


僕のMV監督作品も挙げてさせていただくので是非観てください。

https://youtu.be/5Up8knatL6A




主題歌が凄いお金の匂いを感じさせてきたけど笑
それ以外はいい映画だったと思う。
やま

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