けい

余命10年のけいのレビュー・感想・評価

余命10年(2022年製作の映画)
4.3
いやあ泣けた。何度も泣きシーンがある映画でした。恋愛映画としてではなく、一人の女性の生き様を描いている。だから女性は観ていてグッとくると思う。男だけどそう思った。

また、大雑把に言って、死を意識して生きている人と死を意識しないで生きようとする人がいると思って。後者のタイプの人間には中々刺さらない映画だと思う。

これはカップルで観に行って失敗することもままあるかも。
所々、男って馬鹿よねぇって思いたくなる、そういうシーンもあって、カップルで観に行っても男はケロンってするパターンもありそう。
感受性豊かな彼氏とならありだと思うけど。

惜しいのは所々過剰な演出があったこと。恋愛映画として作ろうとしたためか、恋愛映画じゃなければいらない盛り上げがあった。いくつかの演出が少々興醒めを誘ったように思う。

総じて、小松菜奈の演技が素晴らしく、日本アカデミー賞女優賞いけるレベルと個人的には思いました。

他のユーザーの感想・評価

ア

アの感想・評価

5.0

このレビューはネタバレを含みます

あまり映像系で泣かない自分が気づいたら泣いてた

余命10年苦しかった
悔いのないように生きたいと思った

小松菜奈ちゃん儚くて美しかった

ありがとうでも大好きだよでもなくて、茉莉ちゃんよく頑張ったねって声掛ける和人優しすぎか、、

お祭りのシーンで手繋ごうとして振り払われるのが苦しかったし、一緒にいると辛くなるから病気のこと隠してコテージ出ていって別れようとしてたシーンが辛かった
後半にかけて怒涛に辛い
和人と別れ、台所のシーンでお母さんに生きたいよって言って泣いてるのが辛かった
隠れて泣いてるお父さん見ても苦しかった

でも茉莉ちゃんは周りの人にめちゃくちゃ恵まれてるなと思った
あべこ

あべこの感想・評価

5.0

このレビューはネタバレを含みます

本編はもちろん泣いたし最高だが、1番良かったのは以下。
オープニングから感動アイテムがカメラだろうなという鑑賞者にとってわかりやすい作りが親切。そして使い方も完璧。
①亡くなったからもらうビデオカメラ
②ビデオカメラの視点を流すことで、ビデオカメラを撮っている人が主人公とすぐわかる作り
③いろんな場面の思い出を死ぬ直前に振り返る使い方 
④消せない動画←ここで泣いた
⑤亡くなるシーンを描かずに、ビデオカメラが彼氏のもとに移ることで、①との兼ね合いで亡くなったことを示す

アイテムの使い方が終始素晴らしかった。
実話でここまで作り込まれてるのがすごい
記録

今までに観た映画の中で一番泣きました。
表情が崩れるほど映画館で泣いたのは初めてのことでした。
劇中で茉莉ちゃんがお母さんに心の内を話すシーンを観て、自分自身も抱え込んで誰にも話せていなかった本心を、映画を観終わったあとで、気づいたら泣きながらお母さんに電話で話していました。明日からも人生を大切に生きて生きたいです。
素敵な映画に出会えたことに感謝しています。
うた

うたの感想・評価

4.0
言葉で説明できないのですがとにかく素敵な映画でした。

ストーリー的には予測できていた展開かも知れないですが、家族の温かさや茉莉と和人のそれぞれの葛藤、それぞれの目線からの感情を丁寧に描いていて素敵な映画でした。

何より小松菜奈さんの演技はとても胸に来るものがありました。

また春夏秋冬それぞれ美しく映していて、それが場面を輝かしていました。ビデオカメラから撮った映像が効果的に使われていて、その演出も面白いと思えました。

ぜひ一度、観て欲しい映画です。
阿部

阿部の感想・評価

4.0
坂口健太郎の演技がただただうますぎて大天才だった。坂口健太郎最高。

後半ずっと涙が止まらなかった。一緒に見てた友達も、客席ぜんぶ涙に包まれていたような感じだった。

小松菜奈演じる主人公は、どこか諦めたような、周りと一歩線引きしているような、大人びたところが印象的だった。
深い仲になってしまえば、それだけ死ぬことが怖くなってしまうから。そんな彼女が、わがままに自分の気持ちを吐き出すシーン、エグかったです。

帰りの電車で一緒に見た友達と、こんな話をした。「病気で運動とかもできない人がいて、でもうちらは健康でいつだって運動できるのに、しないよね。明日から運動できなくなります、って言われたら今日するかもしれないけど」
何もなければあと60年くらい生きるであろううちらは、毎日今日を大切に生きよう、なんて思っていない。結局、他人は他人の人生で、病気で生きられない人がいるから頑張ろう、とは正直思えない。

だけど、小坂さんという人が生きて、小説を書き、映画になって、たまたま私たちが生きているうちにこれを見たことで、生きることを考えさせてくれたことは間違いない。
頑張れない日もあるけれど、少しでも周りの人を幸せにできるように、自分が笑っていられるように、そんな人生を送りたいと思った。


大切な誰かと見てください。
はい

はいの感想・評価

3.0
いわゆる「余命もの」「難病もの」としてど直球の王道。
故に耐性がついてしまったのか、流石に泣くだろと思ったのに全く泣かなかった。
正直力技でも泣かしてくれたほうが記憶に残ったと思う。

あと、
「なよなよした」という言葉の上位として「男っぽくなった」という表現が充てられるのは流石に引っかかる。また、坂口健太郎の一人称が僕から俺に変わってくのもそれ。


「生への肯定感」の変化を描くならもっと他にあっただろとは思う。

このレビューはネタバレを含みます

いわゆる余命ものや感動系の作品はあまり得意なタイプではないけど、これはそういった押し付け感が強くなくて自然と入り込めたので、素直に楽しめた作品。
いや、登場人物とかもガンガン泣くしそういう意味では泣きを誘ってるんだろうけど、警戒しながらみてたから期待値的にそんな気にならなかったのかも。
もっと主題歌の使い方とか含め劇的にしようと思えば出来たと思うんだけど、藤井監督が意識してた「ドキュメンタリーとフィクションの融合」みたいなところが上手く作用してたと思う。
特に推しポイントとしてPRされてた四季の描き方は画面にめっちゃ迫力も出てたし、その説得力から物語にも引き込んでいく装置としても上手く働いてた。むしろストーリーとしてのメリハリやインパクトがやや弱いからこそ、この画面の強さがいい感じのバランスでした。

この作品は生きる意味って言うのがひとつのテーマだとは思うんだけど、個人的には逆説的になるけど小松菜奈演じる茉莉の死への向き合い方がすごく丁寧に描かれてるように感じてよかった。生きて何をするのかという残りの時間の使い方自体も大事だけど、そんな前を向いて行動する以前の、死に向き合い葛藤しながらも折り合いをつけているその瞬間生きてる時間なわけで。
そういった現実と向き合いながら葛藤し苦しんで、それでも自分なりに整理をつけていこうとする茉莉のその心のプロセスが1番印象に残った作品でした。
あ、あと松重豊とかリリーフランキーのバイプレイヤーぷりもさすがたった笑
わぽ

わぽの感想・評価

-
よかった。
どうしても医療者目線でこころのなかでまじレスしちゃうのやめたい
原作未読です。

山田裕貴さん演じる富田タケル、リリー・フランキーさん演じる梶原が本当に素敵。
そして何と言ってもRADWIMPSは流石の仕事ですね(11年前の『君と羊と青』のMVに出演していた小松菜奈さんが、今では映画の主演となるほど活躍し、その映画の主題歌・音楽をRADWIMPSが手掛けるという縁)

ですが作品に関しては製作側の感覚が古すぎる...
時代を逆行しているかのような価値観を持ち込まれても目が乾くばかりです。
「男らしくなった」「(男性が女性を)守る」
このあたりのセリフはもちろん言わんとすることはわかりますが、表現をアップデートしましょう...

それと、まさか三浦透子さんがあんなにちょっとした脇役として出演しているとは。
キャストが豪華。
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