えいこ

余命10年のえいこのレビュー・感想・評価

余命10年(2022年製作の映画)
4.0
予告編だけで涙ぐみ、お涙頂戴ものではなかろうかと、警戒しながら見始めた。しかし、藤井道人監督、キャストも安定感のある好きな俳優さんばかり。前半から涙ぐむものの、警戒は無用だった。

光や風、空や海、自然の花や植物は美しく、大切な時間をかけがえのないものとして演出していく。カメラは、感情に寄り添って時に俯瞰し時に寄り、さらに、茉莉が記録するハンディカメラの映像が迷いや葛藤を映し出す。ライティング少し抑えめの自宅の様子は、家族の不安やもどかしさを感じさせる。原日出子演じるお母さんと茉莉のキッチンのシーン、黒木華演じる姉との病室のシーン、沁みた。

小松菜奈と坂口健太郎の繊細な演技がとても好もしく、ストレートなメッセージに素直に泣きました。
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