くぅー

海炭市叙景のくぅーのレビュー・感想・評価

海炭市叙景(2010年製作の映画)
4.3
風景を文章に書き表すことが叙景だが・・・本作では不景気という波に飲み込まれて街の象徴を失う北国の地方都市の、そこでやはり何かを喪失した人々の、冬の風景を丁寧に淡々と撮り表したと言える。
よって、そういう視線で静かに見つめないと、二時間半はキツいだろう。
熊切監督は五つの人間模様を、痛みと優しさを絶妙に合わせた視線で描写し、筆舌し難い余韻を産み出していて・・・なぜか船の警笛音が印象に残るのだった。
竹原ピストルに三浦誠己らがいい味を出していた。
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