海炭市叙景の作品情報・感想・評価・動画配信

「海炭市叙景」に投稿された感想・評価

群像の、いわゆるメリーゴーランド方式。
一つの街で、各々に生き、すれ違う。
それぞれの実存にとっての街が、その街である。

原作者が描いた故郷は、両親がかつて見た街であり、兄妹が見た街であり、作者の見た街であった。

以上、形式が面白い。
描写としては、手が登場人物に生々しい命を吹き込む効果としてうまいのと、
初めの兄妹は自己完結的に美しく、特に兄の怒鳴り声、笑顔がもう忘れられない。粗いフィルム映像も時間軸の深みを作品に与える。

全体を通して、面白いのだが、話が細々としているからか、カタルシスは弱い…。私の想像力不足か。
それゆえのこの評価だが、個人的に好きな形式である。
ポカリ

ポカリの感想・評価

2.5
どのストーリーも何とも救われない終わり方だけど、それでも生きていくんだっていう強い意思を感じる作品。
原作自体は30年ほど昔に書かれたものだけど、いつの時代も人間が感じる切なさや切なやるせなさは変わらないんだなと思った。
紗

紗の感想・評価

4.0
佐藤泰志が描く人間たちは皆どうしようもなく悲しくて、どうしようもなく苦しい じわりじわりと生活を蝕む絶望のなか、それでも一片の光をみつめる姿に人間の美しさを見た気がした
akubi

akubiの感想・評価

-
湯気の立たない年越しそば。鳴き声の高いシャム猫。プラネタリウムの上映中に鳴るスタッフの携帯のバイブ音。殴り合う偽物の家族。
この世界は意味のないことや、わからないことだらけ。

街の灯りが朝日の眩しさに変わる瞬間には誰かと心の空洞を埋めあい、堕ちたものを受けとめてくれる場所もきっと、何処かにあるのだろう。

それぞれの部屋の片隅で燃えている石油ストーブと猫のあたたかさだけが、真実を謳ってた。

ほんものの、満天の星をみにゆこう。
その美しさがわからなくなる前に。

このレビューはネタバレを含みます

https://umemomoliwu.com/kaitanshi
「私たちはあの場所に戻るのだ。」
地続きの日常を落ち着ついた語り口で描く。

北海道の地方都市での日常を切り抜いたショートストーリー集。
造船所で働く兄妹、猫と一人暮らしの女性、プラネタリウム勤務の男性、
家族経営の二代目、Uターン帰省...
“現代”の地方都市のリアルが詰め込まれている。
子どもの頃、大人ってもっとしっかりしてるように見えた。
けどみんな虚勢を張って上部を取り繕ってるだけで、
実際は切り裂かれそうな不安の只中にいる。

冒頭は映画のキャッチコピー。
本作は興行的に目立つ映画ではないかもしれないが、
まさに”叙景”とするに相応しい作品。
こまり

こまりの感想・評価

3.0
オムニバス?なのかな…
登場人物みんな何らかの問題を抱えてて、見てて辛かった
本当に現実で起きてそうだし、重大さは違くても日常的にあるあるだなぁって…
しんじ

しんじの感想・評価

4.2
約10年前に見た覚えはあるのですが、当時は暗い話だなぁと思ったくらいで、あまり良さが分からなかったのですが、今回久々に見て大好きになりました。

5話の短編のオムニバス作品ですが、時系列がほぼ同じでどこかで繋がっている作品でした。

閉塞感漂う映画ですが、この国の現状は10年前と比べてあまり変わっていない気がします。
かめの

かめのの感想・評価

4.5

観ていて楽しい、笑える映画って終わってみると「あれ?あんなに笑ってたけど、大した内容じゃなかったな」とふと我にかえる時がある。それはそれで刹那的な面白さがあるけど、本作には真反対の魅力が詰まっている。観ている時は笑えもせず、苦しくて呼吸を忘れる瞬間すらあるが、最後エンドロールを見ながらしみじみ素晴らしかったと感じた。切り取られた幾つもの人生をゆっくりと反芻すると、改めて胸が締め付けられる。

しかし、昔は子供にも妻にも相手にされない中年男性を見ると悲しくなって同情したものだけど、今は冷めた気持ちで見てしまう。何故こうなるまでに自分から現状を変えようとしなかった?老いの寂しさから、気まぐれにかまってちゃんになってるだけでしょ?なんてことを思ってしまう。私もそんな歳になってしまったということか。

最後は少し間延びしていて、兄と妹が子供時代に戻るシーンまでが作品として保たれている印象。
1010

1010の感想・評価

4.5
これはホラー映画だと思って観るべき
これより怖い映画を自分は知らない
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