このレビューはネタバレを含みます
空港で起こる謎の少女と建築家の物語。
ストーリーで終始関わっていた少女は実際にそこには存在しておらず、自身の愛した妻を殺したことへの罪の意識が生み出した幻想だったような展開。明確な謎解きとしては回収されないが、二人の掛け合いや現実離れした会話に引き込まれた。
映像がとても美しくて、空港内や回想の場面がいい感じで無機質。ジャンルとしてはスリラーとなっているが怖さよりも、二人の不思議さや、不安な展開、そして映像のおしゃれな感じとのバランスが良かった。
結果、空港は建築家が殺した妻を隠す「墓」であったことが分かる。ここにつながるまでの流れがとても奇麗で素晴らしいと思った。